いやー、今年は「古き良き映画館をテーマにした作品が多い!最高!
ってことで、見てきましたよ。「エンパイア・オブ・ライト」監督はサム・メンデス!
ぶっちゃけタイトルだけ見たときは、ゾンビ映画だと思っていました。すみません。
まあ、こんな映画なんですが、、、
舞台となる古き良き映画館「エンパイア劇場」もたまらないのですが、この映画に出てくるマメ山田似の映写技師ノーマン(トビー・ジョーンズ)のセリフがめちゃくちゃよかった!
映画館でアルバイトをする若きスティーブン。始めて入ることを許可された映写室へ。見たこともない機械に目を輝かせます、、、。ここでノーマンの説明が始まります!
愛する”我が子だ” ケリー18型2台。
ここで、もう私、落ちました。我が子、我が子ですよ。この時点でノーマンの映写機愛が炸裂しまくっているわけですよ。
ケリー18型なんて見たことも聞いたこともありませんが、、、わかる、わかるよノーマンさん!
初めて見る大きな映写機を見てスティーブンは「こんなに大きいとは!」と驚きます。しかし、間髪入れずに「知らなくていい」とノーマン。
観客が見るのは眩い光だけ。
これですよ。まさに裏方の中の裏方です。主役は映画さ、、、。と言わんばかりの裏方魂。そしてこのセリフ、、、
映写室にあるのは、ベルト、ストラップ、プーリ、インターミッテント、スプロケット、、、複雑な機械だよ
もう映写機の知識を横文字でひけらかしまくり!ですが、伝わってきますね「愛」が。
その後、ランプハウスを覗くスティーブンにカーボンの説明が始まります。この時代はカーボン映写ですからね。
カーボン放電の説明を受けた後、ノーマンに「タバコは?」と言われ、きっぱり断るスティーブン。
「映写技師とタバコ」ってのはもう、コーヒーとタバコくらいの相性なんですよ。この時代はフィルムもセルロイドで燃えやすいんじゃ?火気厳禁じゃ?って思いますが、まあそこはご愛嬌。
タバコに火をつけながらノーマンのセリフ
すごいことだよ、、、
映画は静止画の連続でその間は暗闇なんだ
「フィルム」というものの偉大さに敬意を払っていることが伝わってきます
だが、視神経には”小さな欠陥”が
めっちゃ気になります
1秒24コマでフィルムを回すと、、、暗闇がみえなくなる
深い、、、、深すぎる!コマとコマの間の黒い部分。たしかになぜこの黒い部分は見えないんだ?フィルムへの興味がより一層かきたてられます。
そこでまたタバコ吸うマーロン、、、さらに一息おいて、、、
”ファイ現象”という
これはもうウィキペディアで調べずにいられません!
ファイ現象 (ファイげんしょう、Phi Phenomenon) とは、静止画の連続によって引き起こされる仮想の運動を知覚する現象のこと。仮現運動を引き起こす代表的な現象。
さらに!畳み掛けるノーマン!!!
静止画を高速で連続的に再生すると、動いているように見える
たしかに!そして締めはこの言葉。
映写機越しにスティーブンの目を見つめこう言い放ちます。
命が宿る幻影だ
命が宿る幻影だ、、、、
命が宿る幻影だ、、、、
命が宿る幻影だ、、、、、、
命が宿る幻影だ!
こんなこと言われて惚れないわけない。
ここで場面が切り替わり映写室のシーンは終了しました。この時点で私はもう、浜辺に打ち上げられたダイオウイカの気分になっていました。
ありがとう、マーロン。
あとがき
2分くらいのシーンでしたが、20代の頃、福井で働いていた映画館「テアトルサンク」のことを思い出しました。始めて入った映写室の匂い、映写機、、、。
これは一字一句暗記して、どこかのタイミングでそれっぽく言えるようにしておこうかと(笑)
次は「フェイブルマンズ」ですね。こちらも気になります。
動員は微妙ですが、フィルムや映画館をテーマにした作品が上映されるのは嬉しい限りです。では、さいごまでありがとうございました
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