こんにちは。6月はもっぱらネガティブ映写技師のヒデカズです。
ワールドシアタープロジェクトさんが製作した、クレイアニメ「フィルとムー」に出会ってから
「この作品を16mmフィルムで上映したい!」
との思いがこみ上げまくり、以来、デジタル→フィルムにするため(ある意味勝手に)に試行錯誤しています。
世の中、フィルムをデジタルにする方法は山ほどあれど、その逆のデジタルをフィルムにする方法はあるのか?
と思ったら、あるんですよ!ということで、、、今回は
デジタル作品をフィルムにする方法などを記事にしていきます。どうぞ。
デジタル作品をフィルムにする「フィルムレコーディング」
デジタルをフィルムにする方法のひとつに、フィルムレコーディングというシステムがあることがわかりました。
ただ、一口にフィルムにするといっても、すぐに映写機で見れる状態にはならないのです。
※手順が違っていたらご指摘ください。
・まずネガティブフィルムにする
まず、最初にネガティブって・・・。まさに、日曜日のサザエさんを見ている時のような気持ちのフィルムってことです。
フィルムカメラと同じですね。通称「ネガ」です。
昔よく、写真屋さんで現像した写真と一緒についてきた、あの「茶色っぽい色のフィルム」にする訳です。
ちなみに、「最初から色が入っていてカラー」のフィルムのことをポジフィルムとか、リバーサルフィルムと呼びます。
ただ、なぜ最初からポジフィルムにしないのかはわかりません。
・現像し、焼き付ける
ネガフィルムを薬品の中にいれ現像します。これもフィルムカメラと同じですね。
サスペンスドラマの犯人を捜すときとかに出てくる暗室(赤い部屋)
でやってるアレです。
(映画フィルムの場合は暗室かわかりませんが)
この薬品につけることによって「絵」が浮かびあがってきます。
でも、この時点ではまだカラーにはなりません。
この現像したネガフィルムをさらに、専用のフィルム焼き付け(プリント
)します。
そして、やっと「映写機で見れる状態」になります。
デジタル作品をフィルム作品にできる場所は?
で、場所ですよね。
一体どこに行けばいいのか?
それを行ってくれるところが現像所。
「映画のフィルムを現像」してれるところです。
ただ、時代の流れでどんどん減ってしまって
現在、国内だと4ヶ所のみです。
その中でも、「フィルムレコーディング」を行っていたのは、以下の2ヶ所だけでした。
これが駄目なら海外か?
東京現像所に聞いてみた
まずは、こちら東京現像所(トーゲン)さんです。
早速、問い合わせてみたところ、すぐに返事がきました。
ただ、フィルムにはできるけれど、、、
・プリントできるのは35mmフィルムのみ(16mmはできない)
・無音
・30万ほどかかる
との事でした・・・。
まず、費用はおいといて(30万ってのもびっくりですが)私がやりたいのは、16mmフィルムです。
理由は、「フィルム映写機と一緒にフィルとムーを見てもらいたい」から。それでこそ、フィルムの楽しさが伝わるから。
それには、移動式の16mm映写機が1番だからです。
でも、できないとの事でした。
そして、35mmフィルムにするとしても無音になってしまうということです。
わかってはいましたが、さすがに一筋縄ではいきません。
イマジカウエストに聞いてみた
大阪にあるイマジカウエストです。
東京にもイマジカはありますが、フィルムを扱っているのがイマジカウエストのことです。
こちらのは、問い合わせてみましたがまだ返事はきてません。(6月4日現在)
そのほかの方法は?
先日、映写の専門家の方と交流する機会があったので、思いきって聞いてみました。
「デジタルを16mmフィルムにする方法、何かないかな?」と。
(実際はこんなフランクではなかったですけど)
そしたら、とてもすばらしいアドバイスをしてくれた方が・・・。
「デジタルの映像を画面に映して、それを16mmフィルムカメラで撮影するのは?」と。
もうね、感謝しかありません。「なるほど!」と思いましたよ!
その後の飲み会でも、偶然、近くになり「16mmフィルム」や「カメラ」についてあれこれ聞けました。
もちろん、この方法も一筋縄に行くとはおもいませんが、、、
それでも、少し道が開けた気がしました。なにより、この方法は「ちょっとワクワク」します(笑)
ということで、、、
フィルムという媒体は適切に保管すれば100年保存できると聞きます。
データではありませんから、デジタルのように消えてしまうこともありません。
そう言った意味でも、フィルムにすることは大切だと感じます。
なにより、「フィルとムー」は100年先もこどもたちに伝えたい作品、伝えるべき作品です。
費用の問題、音声の問題もありますが、、、乗り越えていきたいとおもいます。
いや、それにしてもフィルムって本当に奥が深いですね。
どうなることやら!
それでは、さいごまでありがとうございました。
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